【人事の読書記録】「これからの会社員の教科書」

今回は、田端信太郎さんが先日出版された「これからの会社員の教科書」のレビューを書いていきます。

ツイッターでの言動などから派手なイメージがありましたが、本の内容は割と地味でした笑

けれど本当に「教科書」というだけあって、社会人として一人前になるための基本的なことがたくさん書かれています。

30代に差し掛かる私にとっては、初心を思い出させていただける内容でした。

ぜひ、会社の後輩にも読んで欲しいなと思います。小手先のノウハウではない、ビジネスマンとしての根本です。

それでは、私が特に気になった点、共感できた点を抜粋しながらまとめていきます。

仕事のゴールを明確にする

これが個人的に一番大事なことです。私自身も何度も実体験から学びましたし、今でも心に一番留めていることといっても良いです。

「この仕事は何のためにやるのか?」それは常に明確にすべきです。

僕ら人事の仕事でいえば、この仕事は従業員の幸せに繋がるのか?会社の成長に繋がるのか?常に頭の片隅に置いておく必要があります。

明確でないなら、上司にしつこく聞くべきだと思うし、その部下の問いに答えない上司は上司失格だと思います。

何のためにやっているのかが明確でない仕事は楽しくないんですよね。

楽しくても楽しくなくても仕事をする時間は一緒。

どうせ仕事をするなら楽しくしたいじゃないですか。

何のためにやっているのかが分からない仕事があるなら、僕はその仕事をやらなくても済むように考えます。

もちろん、やらないことによって支障を出してはいけないので、やらなくても支障が無く回るようにする手続きは必要です。

難しい理屈でなく、それこそが「改善」だと思うんですよね。

「この仕事は何のためにやっているのか」を明確にする。それができない仕事に関しては、「やる必要がないのではないか」と疑う。

そうやって仕事をすることで仕事は楽しくなると感じています。

「礼儀を守る」ことで自分を守る

社会人にとって「礼儀」は本当に大事です。

若者には煙たがられることも多いです。私もまだ一応若者のつもりではありますが・・・。

例えばあいさつ。人に何かしてもらった時、どんなささいなことでも、相手がどんな立場の人でも、ニコッと笑って「助かります。ありがとうございます。」と返す。

これだけでも人間関係がすごく違います。

仕事は基本は人対人です。中には人とのコミュニケーションが全く必要ない仕事に就いてらっしゃる人もいるでしょうが、かなり少数であると思われます。

仕事上で人とのコミュニケーションが発生する以上、礼儀をわきまえない人は「仕事ができない」と思われてしまいます。

「別に会社の人と仲良くなりたくもないし、必要な情報だけやり取りすればいいんだよ」という意見もあるかもしれませんが、それでは仕事楽しくならないですよね?

「楽しく仕事をする」ためには礼儀は必要不可欠です。

体育会系が今も多くの企業に重宝がられるのは、根性があるとか体力があるとかもそうですが、「礼儀正しい」というのが一番大きいと私は思っています。

礼儀正しくふるまうことが、結果的には自分の価値を高め、いざという時に助けてもらいやすくなります。

おごり、おごられる関係性

これもすごく気になったので書きます。上の礼儀にも通じることだと思います。

私も先輩に食事をおごってもらうことはよくあります。

その時、私が御礼を言うといつも先輩から「お前も後輩に同じようにおごってやれ」と言われていました。

先輩の立場になってみて分かりましたが、先輩からすれば後輩がそれで喜んでくれて、更には自分と同じことを後輩の後輩にしてくれれば、もうそれだけで最高の喜びです。

年齢的に最近ちょくちょく後輩と食事にも行くようになりました。

その時は私は基本全額払います。

そして後輩に私が言われてきた言葉を同じように言っています。

くだらないと思われる方もいるかもしれませんが、そういう関係性が私はすごく好きです。

金銭的にどうこうという話ではなく、この先輩は自分を守ってくれるという安心感と、自分も後輩を守ってやらねばという使命感を抱かせます。

ちなみに、おごったことを恩に着せるような言動は最低だと思います。

たまにそういうことを言われると、全額突っ返したくなるし、その人とはもう極力食事には行きません。

インプットとアウトプットの仕方

以前に「アウトプット大全」という本を読んで以来ですが、私は基本的にインプットとアウトプットを同時にするように心掛けています。

例えば、このブログも田端さんの本を読みながら書いています。

本を読み終わる頃にはブログ記事も完成しているという寸法ですね。

ブログにしたい本の場合はそうですし、もう少し図解したいとか、概念的な部分が強い本の場合はA4の白紙を手元に置いて読みます。

読みながら、その紙に要点のみを抜き出し、矢印とか入れながらまとめていきます。

この方法は本当にとても良いです。ただひたすらに読んだ場合と、アウトプットしながら読んだ場合では頭の残り具合が違います。

人間は受動的に得た情報は定着しないものです。

とはいえ、忘れてしまって、「あれ?あの本にこんなことが書いてあった気がするんだけど・・・」という時はあります。

そういう時も手元に残っているアウトプットを見れば一発です。内容もすぐに思い出せますし、何ならその時自分がどんなことを考えていたのかも思い出せます。

似たようなことをやっている方も多いかもしれませんが、これは是非おススメしたい読書法です。

新人時代にがんばると20代後半で楽になる

この章だけ、本の中の章見出しをそのまま引用させていただきます。

これは私も実体験としてありました。

1年目はちょっと微妙だったかもしれませんが、2年目の終わりぐらいからの私は、周りと比べても本当に他人の倍働いていた自負がありました。

長時間労働当たり前、労基法なんて完全無視です。

違法労働を肯定する気はまったくないのですが、その経験が今の私を作ってくれているのは事実です。

本当に20代後半から、いろんなものが見え始め、仕事の質が変わりました。

いろいろなことができるようになったと感じるようになりました。

もちろん、私など田端さんはじめ社会人の諸先輩方に比べたらミジンコのようなものですが、それでも自分なりには成長を感じることができたのです。

あの時がむしゃらに働いていなかったら、この感覚は無かっただろうなと思うと、当時所属していた会社には感謝でいっぱいですね。

 

以上、田端さんの本のレビューというより私の考えを書いただけのようになってしまいましたが、終わります。

本当に社会人の基本的なことが書いてある本で、なんだか超若手のころを思い出すような気分にさせられました。

改めて、これからも基本を大事にしながら日々の仕事に向き合っていこうと思わせていただけました。

 

おわり

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