【人事の読書記録】「対話型OJT」関根雅泰/林博之

この記事では「対話型OJT」を読んでの学び・感想を書いていきます。

「対話型」というネーミングから、双方向のコミュニケーションを大事にするOJTの内容をイメージして本を開きました。教える側も正解を知りえないからこそ、教わる側と対話を繰り返しながらお互いが納得できる解を探し、信頼して任せるという考え方が対話型OJTの前提です。

この考え方自体は目新しいものではないと思いますが、かなり具体的なHOW TOが書かれていて、いろいろと取り入れたいものが多かったです。対話ももちろんですが、OJT全般のうまい進め方という感じでしょうか。印象に残った点を以下にふたつ挙げます。

OJTネットワークの構築

これは実は自分も昨年から新入社員の教育係を仰せつかって以来それっぽいことはやっていました。つまり、自分ひとりでOJTを行うのではなく、周囲の様々な人を巻き込んでいくということです。まぁ、私がそれっぽいことをしていたのは自分ひとりでやりきれる自信が無いという極めて後ろ向きな理由なのですが…

こうして新人の方が複数の人から教われることで、視野が広がったり早く職場に馴染むメリットが期待できます。一方で、人によって言うことが違って混乱させたり、業務量の調整が聞きにくくなるデメリットもあります。そのデメリットを緩和するためにOJTネットワークの保守管理をするのが教育係たる私の役割と心得ます。

具体的には、混乱しているならきちんと情報を整理する場を作る、誰からどんな業務をもらっているのか把握し、調整するというようなことでしょうか。

さらに、多くの人と関わってもらう中で①業務支援②内省支援③精神支援という3つの支援をOJTネットワーク提供していくことが重要とのことです。

私は、この考え方で行くと①業務支援は割と同僚にお願いしている部分も多く、自身は③の精神支援に重きを置いていました。②の内省支援は現時点では少し不足しているかもしれません。というのも、内省はある程度自分の中に材料が無いとできないという私の考えもあってそこまで場を設けていませんでした。

とはいえ彼女も入社してもうすぐ1年が経とうとするので、少しずつ内省支援も提供できるようにしていかねばと感じましたし、具体的なアクションプランを練る必要がありますね。経験学習モデルの中でも自身を振り返り、経験を概念化することは重要です。もちろん、ストレッチゾーンを意識しながら経験を与えることも大事ですし、その経験を振り返る機会をしっかり作っていきたいものです。

経験学習モデルについて、参考になる記事を↓貼っておきます。

今まで無意識にやってしまっていた部分も多かったですが、今後はネットワークの保守管理と提供する支援の種類を意識しながら新入社員に接していこうと思いました。

スキャフォルディングという考え方

これも初めて知った考え方で勉強になりました。

教え方の種類としてティーチング、コーチングはよく聞きますが、その中間に位置するのがスキャフォルディングです。つまり、「ちょっと手を貸す」イメージですね。

支援したい内容によって手法も違ってきますし、例えば「目標設定とスケジューリングだけ手伝う」というのもスキャフォルディングですし、「読むといい本のリストを作る」のもスキャフォルディングです。

スキャフォルディング自体は無意識のうちにやっていることも多いのかなとは思いますが、スキャフォルディングという考え方以上に大事だと思ったのは、教わる側にとっての仕事のレベル感を見極めることなのかなぁと思います。

三段階のレベル分けとして

  1. ひとりでできる
  2. 少し手助けしてもらえばできる
  3. 歯が立たない

仕事をこの三段階に分類し、相手にとって仕事がどのレベルかを見極めて指導を変えていくのが良いのだと思います。

ひとりでできる仕事はコーチングで、しっかりと目標達成へのゴールを意識させながらあくまで自律的な取り組みを促す。

少し手助けしてもらえばできる仕事はスキャフォルディングで少しずつ手を放しながらもしっかり見守る。

歯が立たない仕事はティーチングで一から十まで教える。

こうして、指導方法を柔軟に変化させるためには、仕事のレベル感を見極めることが重要です。そのためにはやはり対話が重要というところに戻ってくるのだと思います。

対話を通じて「相手が自分なりの解をもって取り組める仕事なのか」を推し量り、それを以て指導の温度感を調整することができれば、かなり高い育成効果が得られるのではと感じました。

私は指導方法をOJTと謳っている会社はそもそもちゃんとした教育体制ができていない、という偏見を持っていたりするわけですが、OJTはきちんとやれば効果の高い教育方法のはず。

自身のOJTを改めて見直す良い機会をいただきました。


おわり

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