グループディスカッションを評価する際のポイント

採用担当という仕事柄、学生さんのグループディスカッションを見させてもらう機会はよくあるのですが、ぶっちゃけグループディスカッションのどこ見ればいいのかと思いまして。

始めてグループディスカッションに出席するときも上司からも黙って評価シートを手渡されただけですし笑

まあ、会社の愚痴が書きたいわけではないので、この記事ではグループディスカッションを評価する側として私が重要だと考える着眼点をつらつらと書いていきます。

あくまで100%私の主観です。会社できちんと基準が決まっている方はその基準に沿った評価を全うする必要があります。ここでは私が社長として、採用責任者としてグループディスカッションを組み立てる場合、すなわち私の理想のグループディスカッションを書いていきます。

ちなみに、「ファシリテーター(ファシリテーション)」という単語を多用しますので、意味を載せておきます。

ファシリテーターとは、ファシリテーションを専門的に担当する人のことをいう。 ファシリテーター自身は集団活動そのものに参加せず、あくまで中立的な立場から活動の支援を行うようにする。 例えば会議を行う場合、ファシリテーターは議事進行やセッティングなどを担当するが、会議中に自分の意見を述べたり自ら意思決定をすることはない。

コトバンク

グループディスカッションで学生の何を見たいのか

一番重要なポイントで、これが決まっていないままにグループディスカッションを選考ステップに取り入れたところで全く意味がありません。

私の意見ではグループディスカッションで見たい学生の特性は以下3点です。

①テーマに対する自分の意見をYes or Noではっきりと述べられること

②他者の意見を否定しないこと

③最初と最後で言い分が多少なり変化していること

重要な順で書いています。①は「ディスカッション」に参加する者としての前提条件ですが、意外とできていない学生さんが多いように思います。「自分の意見」を最初にはっきり表明できないと議論は成り立ちません。

他人の意見に被せて、意見を述べているだけの人は、日常の会議でも割とよくいます。そういう人は、いわゆる「批評家」です。「テーマに対する自分の意見」というのがポイントです。決して「他人の意見に対する自分の意見」を述べて欲しいわけではないのです。最初の段階で「自分はこういう立ち位置でこれから議論に参加しますよ」ということを表明しない人からは建設的な意見は得られません。

後述しますが、必ずしも最初の時点で出した意見が正しい(と思われる)ものでなくても良いのです。最終的に他の人の意見を聞いて、意見が変わっても全然OKです。むしろその方が健全な議論が成されていると私は考えます。

意見のクオリティは最初の時点では問題ではなくて、とにかく自分の立場を表明することが大事です。そうしない限り、他人の意見に乗っかる批評家にしかなれません。

②も重要です。選考ということを意識してあまり目立ちはしないのですが、自分と違う意見を脊髄反射で否定してしまう学生さんも一定数います。そういう人は絶対にダメです。論理的に完全に破綻しているとかならともかく、グループディスカッションは大抵、正解が無いようなテーマについて考えさせます。そういう絶対的な正解が無い場合に、自分の意見が正しいと思い込んで他者の意見を受け入れられない人は、進む方向をとんでもなく誤る可能性があります。

③は、一概にコレが無いからダメというわけではないのですが、自分の意見を主張しつつも、他者の意見の良いところを取り入れ、自分の意見をレベルアップさせている。もしくは他者の意見をベースに自分の意見を加えてお互いの最適解を導いている。

こういう人はポイントが高いです。ディスカッションの途中で意見が変わること自体は私は全く構わないと思っています。むしろ変わることが自然だと思っています。

ただ、相手の意見をそのまま「それはその通りだね」と言って受け入れるのは良くないです。「その通りだ」と思ったとしても、「じゃあこっちの場合ならどうかな?」というような感じで、考えられる矛盾点を探ってみる。相手からそれに対する反論が出てくる。そういう流れで議論が進行していくことが望ましいです。

グループディスカッションの時間

時間の話です。これは意外と重要だと私は思っています。長すぎても短すぎてもいけません。個人的には30分が妥当だと思っています。

15分では、お互いが自分の意見をぶつけ合うことしかできません。他者の意見を自分の意見と照らし合わせながら考察する時間がほとんど得られません。

一方、45分以上になってくると今度は間延びしてきます。こういう議論が得意で、いくらでも意見が飛び出してくるような学生ばかりなら良いですが、初対面の相手と長時間の議論というのはなかなか難易度が高いもので、誰でも出来ることではありません。

結論として30分程度が良いですね。

グループディスカッションのテーマ

これは本当に企業によっても幅が広いし、自社の具体的な経営課題とか出すところもあれば、道徳観を問うようなテーマを設定するところもあります。

大前提として重要なのは、「誰が見ても疑いようのないような正解が存在しない問題であること」です。そういう正解が存在すると、その正解が出た瞬間に議論はそこで終わってしまいます。

あとは、理性と感情の狭間で揺れるようなテーマも良いですね。一度、整理解雇の是非を問う問題を見たことがあるのですが、本当に深いテーマだなと思いました。私もいつか使ってみたいテーマの一つです。

せっかく選考ステップの中に組み込んでいるのだから、企業ごとの独自性が現れるようなテーマを扱うのが素敵だなと個人的には考えています。

見たいポイントを適切に評価するために

グループディスカッションで評価したい学生のポイントについては先述しました。

そのポイントを的確に評価するのに私が一番試してみたい方法は、「人事担当者がファシリテーターとしてディスカッションに参加すること」です。

実際にやってみたことは無いので、ぜひ一度試してみたいと思っていることではあるのですが、上司からこないだNGを食らったので・・・笑

グループディスカッションを傍で聞いていると、ここでこの子に意見を聞いてみたい!とか、この子の今の発言の意図は何だろう?とか思うことが沢山あります。それらを解消していくことで、本当に見たい学生さんの姿に一歩近づけるような気がしていて、それを実現するためにはファシリテーションを学生さんに任せていてはダメなんですよね。

例えば先述したポイントの①の、「テーマに対する自分の意見をYes or No ではっきりと表明する」といった部分に関して言えば、最初に発言力の強い人が出した意見に後に続く人たちが知らず知らずのうちに引っ張られてしまう状況は割とよく見ます。

流れに身を任せた方が何となく心地よく議論が進んでいくからそうなってしまうんですよね。

ただ、そこで流れをぶった切ってでも自分の主張を出来るかどうかを見たい。くどいようですが意見のクオリティは問題視していません。場の雰囲気に流されながら、軽く相槌や反対意見を出してみる行動に終始して欲しくありません。

グループディスカッションは仕事の場で実際に行われる会議の模擬演習だと私は考えています。ファシリテーターがいない会議というのは大抵収拾がつかず、結論が出ないことが多いです。

学生さんだけに任せると、ファシリテーションを誰もやらなかったり、やったとしてもファシリテーションと呼べるクオリティのものではなかったりします。

それでは、真のディスカッションはできないですし、ひいては学生のディスカッション力を見ることもできません。

私がグループディスカッションを自由に統括できる立場なら、ファシリテーターを人事担当者が担当するというのは是非実現してみたい方策です。

おわり

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