「神メンタル ”心が強い人”の人生は思い通り」 by 星渉 レビュー

この記事では「神メンタル”心が強い人”の人生は思い通り」を読んだレビューを書いていきます。

誰だって、心が弱いよりも心が強い方がいいですよね。

メンタルトレーニング系の指南書も巷にはあふれています。この本の良かったところは、割と具体的な方法論にまで落とし込んで書かれていることです。

それでは、書いていきます。

私たちのメンタルを支配する本能

強いメンタルと言えば、どういったものを思い浮かべるでしょうか。

チャレンジングな姿勢、失敗しても折れない闘争心、そういったところでしょうか。

しかし、われわれ人間には、そういったポジティブな考え方を阻む様々な本能が備わっています。

例えば、”損をした時の痛み”は”利益を得た時の喜び”よりも2倍強く感じてしまう、「損失回避の法則

例えば、「今の自分が正しい!」と信じ込み、それを裏付ける情報ばかり集めてしまう、「確証バイアス

このような本能も含め、人間の脳は変化を基本的には嫌います。というのも、脳にとって最優先なのは「生き延びること」だからです。

ストレスがかかるような変化や、危険を伴う行動は僅かとはいえ、生き延びる確率を下げます。脳がこのようなことを忌避するのは当たり前ではあります。

このような変化を止めようとする脳の働きを「心理学的ホメオスタシス」といいます。

ここで大切なのは、まずは「自分が変化をしようとしている時には、心理学的ホメオスタシスが働くのだ」という事実を知っておくということです。

本文中より

大事なのは目標設定

では、心理学的ホメオスタシスに打ち勝つにはどうすればいいのか。

様々な方法が紹介されていますが、まずは目的地を定めることです。

まあ、これもメンタル系の本にはよく書いてある話ですが、少しこの本は違ったなと思うことがあります。

かなり具体的な方法論まで書いてあるのに加えて、「なぜ」その目的地に到達したいのかという理由を明確にすることが大切だそうです。

これはもう仕事でも同じなのですが、人間はやはり「なぜ」という理由・動機に対して自分が納得できている時とそうでない時では、著しくパフォーマンスに差が出ます。

私は、かなり長いスパンで見た人生の中でひとつ目標に置いていることがあります。ですが、それをなぜやるのか、というところまで自分に深く問い詰めたことがありませんでした。なので、この部分にはかなりハッとさせられました。

解像度高く「未来」を描く

目的地を設定したら、それが完了した自分を頭に強く刷り込むことが大事です。これも具体的な方法論にも言及があります。

そこで、「未来の自分」が解像度高く描けたら、そこからが勝負です。未来の自分と現在の自分のギャップを埋めるためのアクションが必要になります。

この時に、私が個人的に有効だと思うのは、ロールモデルを決め、その人の行動および思考パターンをコピーすることです。

本書の中にある、「基準を上げる」という言葉がそれに近いと思います。

身近で、自分よりも「高い基準で生きている」人を探し、その人になりきるのです。

例えば、問題が起こった時に「あの人ならどうするだろう」と考えてみる。この時考える材料としては、その人が過去にした問題への対応、判断などをその背景も踏まえて知っておく必要があります。

最初はなかなか難しいかもしれません。ロールモデルの行動をつぶさに観察し、時には本人に質問を投げかけることも必要です。時間はかかります。

しかし、これに取り組む過程は着実に自信を未来の自分へと連れて行ってくれます。

「紙に書く」行為の大切さ

「紙に書く」という行為は、「考える」手段としては非常に効果が高いです。

紙に書くことによって、脳が刺激され、思考が整理されます。また、何度も何度も文字に書くことで、自身の頭の中にどんどん刷り込まれていきます。

皆さんも暗記するときとか、何度も書いて覚えたりしますよね。

同じように、自分の未来の姿とそこに至るまでの過程を、「紙に書く」重要性をこの本でも説いています。

そして、日常的に同じことを繰り返し紙に書くと、それが自分の「平常」になっていきます。

そうなればしめたもので、先述の「心理学的ホメオスタシス」が、今度はその「平常」をキープしてくれます。

そうなってしまえば、自分が描いた理想の未来への道もかなり見えてくるのではないでしょうか。

「メタ認知」を鍛える

「メタ認知」という言葉は聞いたことのある方も多いと思います。

スポーツ選手でいえば例えばイチロー選手は「自分の斜め上にはもう一人の自分が居て、その目でしっかりと地に足がついているかを見ている」という発言をしていたりします。

メタ認知は「自分の感情・行動をもう一人の自分の視点から客観的に見ること」です。

これにもさまざまなトレーニング方法もありますし、メタ認知に関する書籍もあります。

私も、これに関しては割と前から意識をしています。

特にメタ認知についても「紙に書く」という行為が非常に重要だと感じています。

自分の意見は、頭の中で考えているうちは自分自身の中にしかなく、客観的に認知することは難しいです。

ですが、紙に書いていくことによって、自分の考えを自分の目で見ることができます。

その時に、確かに頭の中で考えていただけの時とは視点が変わるのです。

メタ認知はトレーニングによって鍛えられます。私も意識してやりだしてから、自分の感覚ではありますが変化してきているのが分かります。

何か自分に変化を起こそうとしたときに、多くの人は直感的に「無理だ」「止めた方がいい」という感覚が出てきます。

それを覆すためにメタ認知のトレーニングは有効です。

自分の頭の中に浮かんでくるネガティブな考えを、「果たして本当に無理だろうか?」と冷静に受け止めることができるからです。

興味がある方は是非一度関連書籍をお読みになるのをお勧めします。

 

 

メンタルの強い弱いというのは抽象的ではありますが、人生を左右する大切な要素です。
自分もまだまだ弱い部分がたくさんありますので、継続してメンタルのトレーニングを積んでいくつもりです。

 

おわり

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